3DCAD でモデリング ハニカム構造を使う
ハニカム構造は正六角形、六角柱を隙間なく並べ蜂の巣状にした構造で、とても強く新幹線や飛行機の構造体にも使用されています。
また宇宙エレベータのケーブルに使われるカーボンナノチューブもハニカム構造です。
モデリング自体は難しいものではなく、簡単なものですが今回紹介するものは、そのハニカム構造をパラメータを使って自在の形状、大きさに変化させ、色んな部品に利用できるブランク材をモデリングするもので、私が現役のころ使っていたものです。
このようなものがパラメータを変えることにより一瞬で作成できます。
今回はこのハニカム構造の部品ファイルの作成手順を簡単にですが説明します。
CATIA V5ナレッジの式・パラメータを使ってハニカム構造をモデリングします。
出来上がったものは上、画像1のようになります、スケッチ・パッド・長方形パターンと非常にシンプルです。
制御は5つのパラメータで行いますので、最初にこの5つのパラメータを設定します。
下記は画像1のパラメータ部分を取り出したものです。
パラメータ | Type |
六角対辺寸法 | 長さ |
パッド高さ | 長さ |
ハニカム肉厚 | 長さ |
X方向長さ | 長さ |
Y方向長さ | 長さ |
X | 実数 |
Y | 実数 |
ナレッジの式f(x)をクリックして、上記5つのパラメータと式に使うX,Y2つのパラメータを「新規パラメータを追加」から作成します。
ツリーにパラメータが表示されますので、値は仮として画像1のように入力して下さい(XYは別途指示します)。
次にスケッチをかき、スケッチをもとにパッドを作成します。
スケッチツールの六角形で画像2のようなスケッチをかきます、しっかりと拘束を付けておきます、「第二の方向・間隔」の寸法がこのハニカムサイズ基準となります、寸法入力時、右クリメニューから「式を編集」を選びパラメータの「六角対辺寸法」をクリック指定してください。これでこの寸法はパラメータとリンクされます。
「第一の方向・間隔」は参考寸法として入れて下さい、後にサイズを決めるときに必要となります。
尚、六角形の重なり部分は一本を削除するか、補助線にして下さい。
次にパッドの作成します。パッドコマンドをクリックし、「パッドを定義」ダイアログの厚みにチェック入れします。
プロファイルに先のスケッチを指示し、「長さ」に右クリの「式の編集」からパラメータの「パッド高さ」を指示します。「基準ファイバ」にチェック「厚み」に「式の編集」から「ハニカム肉厚」を指示すれば、基準パッドが完成です。
この状態になれば、パラメータ値を変えればパッド形状も連動して変化します、色々試してみてください。
次に長方形パターンでのハニカムの作成です。まず先のパラメータ作成で保留したX,Yに式を入れます、XY方向のサイズを決める際の長方形パターンのXY方向のインスタンスです。
X に下記の式を入れてください
int((('X方向長さ'/1mm)-('ハニカム肉厚'/1mm)*1.2)/('パーツボディ-\スケッチ.1\オフセット.36\Offset'/1mm))+1
Yに下記の式を入れてください
int((('Y方向長さ'/1mm)-('六角対辺寸法/1mm')/2-('ハニカム肉厚')/1mm)/('六角対辺寸法'/1mm))+1
'X方向長さ'や'ハニカム肉厚'等はツールのパラメータをクリックすれば入力されます、また'パーツボディ-\スケッチ.1\オフセット.36\Offset'はスケッチ1の第一の方向の( )寸法をクリックすれば、入力されます。
XY入力後、長方形パターンコマンドを起動します。
「長方形パターンの定義」ダイアログで第一の方向、第二の方法でインスタンス、間隔でパッド作成時と同じように「式を編集」からインスタンスにX,Y間隔でスケッチ1の第一の方向・間隔の寸法、第二の方向・間隔の寸法を指定します。基準平面にスケッチ平面を指定します。全て入力後「OK」で設定は完了です。
X方向長さ、Y方向長さを満足するブランク材のサイズが出来あがります。
このブランク材ファイルをこれを利用するファイルにリンク貼り付けして使用していました、いろんな使い方ができますので是非使ってみてください。
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